トム・クルーズが、主演映画『DIGGER/ディガー』の来日プロモーション中、『国宝』の李相日監督と共に、若手俳優たちの前でトークセッションを行った。 10月5日から7日までの3日間にわたる来日プロモーションを通じて、ワールドツアーのグランドフィナーレを華々しく飾った本作。待望の日本公開を迎えると劇場には多くの映画ファンが押し寄せ、SNS上でも作品の圧倒的な熱量や、これまでにないトムの姿に感嘆する声があふれ続けている。
そんな熱狂的な来日フィーバーの最中、李相日監督とトムが、未来のエンターテインメント界を担う若手俳優たちが集うトークセッションの場にサプライズ登場。
続きを読む
この日俳優たちは、誰が登壇するかを知らされないまま、「監督×俳優の特別トークセッション」という名目で参加。そこに、サプライズゲストとして姿を現したのは、映画『国宝』で世界中から熱い視線を集める李相日監督と、来日中のトムだった。
驚きの声があがる中、「未来を背負って立つみなさんの前でお話出来ることがとても光栄です。また素晴らしい監督と、この時間を共有出来ることを光栄に思います」と語るトムのあいさつから、トークセッションが幕を開けた。
続きを読む
李監督は、昨年のアカデミー名誉賞授賞式での、トムとアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督のスピーチを会場で聞いていたそうで、その時から、2人の初タッグ作品である『DIGGER/ディガー』を、楽しみにしていたという。
李監督は、本作を観た感想として「あらゆる五感が刺激されます。風刺劇ですが、それすらも超越して、現代の我々の目に映る戦争や災害がいかに人間によって、人間にもたらされているか、その本質を解明しようとしていて、笑えるんですね。あまりに馬鹿馬鹿しくて。ただ、笑えると同時に本当に恐ろしい。そういった現実を描いた素晴らしい作品です」と絶賛。
続きを読む
また、「トムさんがとにかく素晴らしい。あまりにも今までとは違う存在感で登場してくれていて素晴らしいんです。トムさんの長い経歴の中で、僕は間違いなくベストが更新されたな、本当に素晴らしい俳優さんだなと改めて思いました」と語った。
対してトムも「あなたの映画が大好きです。素晴らしい監督だと思う。才にあふれていて。本当に美しい映画でした。芸術や演技へ情熱とともに美しい文化、人間性そのものを表現している作品でした」と絶賛を送り、国境を越えた映画人同士の深いリスペクトをにじませた。
続きを読む
さらにトークセッションで、トムは「アメリカとカナダで育ちました。4歳の頃から世界を旅したかったんです。とにかく冒険を求めていて、飛行機で飛んだり、パラシュートだって。よく子供の頃に屋根に上って星を眺めていました」と振り返り、「だから監督の映画を見て、ここで話せる僕から未来を踏まえてみなさんに願うことは、冒険をして、いつも創造していくことです」と強調。
そのほか、映画が好きで俳優を夢見た子供の頃の話や、映画制作、そして演技に向き合ってきた自身の姿勢について語り、「賢さとは何なのかも意識してほしい。それはテストで満点を取れることじゃなく、自分が今何を見ていて、何を経験しているのかを意識できる人だと思う。他人からの評価は関係なく、自分はどう思うのか、何を作りたいのか、どうしてそうしたいのか考えるのが大事です」と熱弁。そして「僕が作りたかった映画でボツになった数を聞いたらびっくりするよ(笑)。誰であってもそう簡単にうまくいかないんです。常に努力して、色んなものを見ていく必要がある」と、トム自身が“未来”と呼ぶ、目の前に座る生徒らに真摯に語りかけた。
続きを読む
これまでの膨大なキャリアで培った経験をもとに、惜しみない励ましの言葉を送るトムと、生徒らの背中を温かく押すように頷きながら、時にはアドバイスもする李監督。世界最高峰の“映画人”である2人が繰り広げる、映画愛にあふれた濃密なトークセッションの後は、全員で記念撮影。握手やハイタッチをするなど、最後までにこやかに若者たちと交流を繰り広げた。
映画『DIGGER/ディガー』は公開中。
記事一覧に戻る