クランクイン!
 金原ひとみの小説を『ちょっと思い出しただけ』の松居大悟監督が映画化した『ミーツ・ザ・ワールド』が、10月24日に劇場公開を迎える。推し活が生きがいの銀行員・由嘉里(杉咲花)はある夜、歌舞伎町でキャバ嬢のライ(南琴奈)に介抱される。その後、ライとルームシェアを始めた由嘉里は、希死念慮を抱える彼女を“救いたい”と思うが――。オーディションでライ役を射止めた南琴奈に、撮影の舞台裏と共に、デビューから現在に至るまでの軌跡を聞いた。
◆“悔しさ”が芝居の面白さに目覚めるきっかけに
――本作のオーディションでは、ライのヘアメイクを施してもらった状態で臨んだそうですね。
南:はい。会場に着いたらヘアメイクさんがいてくださって、初めての経験でした。オーディションでは課題だった「ライが由嘉里にメイクする」というシーン以外の部分は想像するしかなかったのですが、きっとライはラフで自由な人なのだろうと思いました。のびのびとしたイメージがあったため、変に考えすぎず気負わず、その場の空気で柔軟にやれたらとオーディションに向かいました。
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